お知らせ

令和元年 年頭のご挨拶

年頭のご挨拶

新年、明けましておめでとうございます。

皆様におかれましては、お健やかに新年をお迎えのこととお喜び申し上げます。令和2年の年頭にあたりましてご挨拶申し上げます。

昨年の5月1日、今上天皇が御即位され、元号が「令和」となりました。その後の様々な皇室行事も厳かなうちに無事に行われ、皇位継承が国内外に広く宣布されましたことは、誠に喜ばしいこととでありました。また、昨年暮れに発表されました「今年の漢字」には、「令」が選ばれ、令和に明るい時代を願う思いを感じるところであります。

さて、例年では、昨年を振り返ったのちに、今年への期待を申し上げておりましたが、本年は、少々趣向をかえまして、今年に期待することを漢字一文字で考えてみたいと思います。

まずは今年の歌会始です。お題は「望」です。1月16日の「歌会始の儀」に天皇陛下をはじめ多くの皇族の方々や国民からの歌が披露されることでしょう。希望に満ちた一文字だと思います。本年のメインイベントは何といっても7月開催の東京2020オリンピック・パラリンピックでしょう。オリンピックからは色々な漢字が連想されますが、国民の期待は「金」の一文字と思います。ちなみに、今年に限って、10月第2月曜日のスポーツの日(旧体育の日)が7月24日となり、25日の土曜日を含めますと、4連休となります。そのため、1966年以降初めて10月の祝日はありません。

ここからは、本年への期待と不安を織り交ぜて考えてみたいと思います。

昨年末の出来事で今年当初より衝撃的であったのは、日産自動車元会長のカルロス・ゴーン被告のレバノンへの密出国でしょう。ハリウッド映画まがいのこの事件は、日本の司法を見くびった行為であり到底容認することはできません。多くの国民の皆様も同様にお考えと思います。この漢字は、「逃」亡でしょうか。また、今年早々、米国大統領トランプ氏による、イランの英雄ソレイマニ司令官の殺害事件も全世界に衝撃を与えました。これにより、世界の株式市場は下落となり、原油先物価格が急騰しております。今後の展開がどのようになるのかはわかりませんが、「殺」から「戦」に発展してしまうことはぜひ避けてもらいたいものです。

経済に目を転じてみますと、昨年の10月に消費税率が10%となり、増税がどの程度影響するのか、現段階では、判断しかねるところです。一方、昨年8月以降、世界経済は「下」降に転じているとも伝えられております。米中の貿易戦争、両国の関税合戦は、一応の着地となった模様ですが、決着したわけではなく、今年も世界経済に「暗」い影を落とすことになるのでしょうか。

環境問題では、昨年、一昨年と台風による甚大な被害が発生し、いまでも被災された多くの方々がおられます。この原因は、温暖化によるものだと捉えられているのですが、その要因の一つに、世界規模での温室効果ガスの排出増加が考えられております。2015年に決まった「パリ協定」が2020年の本年よりスタートするのですが、米国・中国の二大大国がこの協定から離脱ないし及び腰であり、温室効果ガス削減対策に期待が持てないのが現状ではないでしょうか。各国の「協」調が切に望まれるところです。

税制面からは、一昨年に創設されました「事業承継税制の特別措置」を取り上げたいと思います。志をもち創業された初代経営者の方、また、その志を継承し先代より事業承継された経営者の方にとりましては、後継者への事業引き継ぎは、最も重要な課題であると思います。特に、その経営者がお持ちの自社株式を後継者へ承継する場合に、多額の税金が発生するケースが少なくありません。この税金を実質的に先送りし、しかるべき時期に免税(表現が適切ではありませんが)とすることで、承継をスムーズにすることのできる制度が「事業承継税制の特別措置」です。皆さま並びに皆さまの企業の財産を守るためにも、適切な事業の承継が望まれるところです。これから「継」の漢字一文字が浮かびます。

この制度は、昨年も、多くのお客様にご活用していだだいておりますが、本年もさらに推進して参る所存です。詳しくは、担当者並びに当方までご相談いただきたいと思います。

弊社では、「組織の成長は人の成長、人の成長は心の成長」をモットーとして、お客様の繁栄と永続を願い、3代75年経営の実現をめざして皆さまの経営をサポートいたすべく日々努力して参りました。経営は継続が重要です。今後も皆さまのご期待にお応えできますよう、特に「継」を心に据えて業務に邁進いたす所存でございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

むすびにあたり、本年が、皆さまにとりましてより実り多き年となりますことを心よりお祈り申し上げ、新年にあたりましてのご挨拶とさせていただきます。

令和2年1月6日

税理士法人西田経理事務所

代表社員 西田政隆